コラム

しょうゆの発酵由来の栄養素とその効果

 

今回は、しょうゆの発酵過程で生成される主要な栄養素と、それぞれの健康効果をご紹介します。

🧬 主要な発酵由来栄養素

1. アミノ酸類

  • グルタミン酸: しょうゆ中に約1.5%含有。うま味成分として料理の味を向上させる。
  • ニコチアナミン: 血圧降下作用が期待される。
  • タウリン: 疲労回復効果をサポート。

2. ペプチド類

  • ACE阻害ペプチド: 血圧降下作用があり、特別な製法で通常のしょうゆの7〜33倍の含有量を実現可能。
  • 大豆ペプチド: タンパク質の中間分解産物で、消化吸収を助ける。
  • 小麦ペプチド: だし味を増強する効果がある。

3. 抗酸化成分

  • メラノイジン: 発酵・熟成過程で生成される褐色色素で、強い抗酸化作用と遺伝子の酸化損傷を防ぐ効果。
  • フラノン: 抗酸化作用により細胞の老化を防ぐ。

 

🌟 期待できる健康効果

消化促進効果

発酵由来のアミノ酸や有機酸が胃腸の働きを活発にし、消化をサポートします。
 

血圧降下効果

ACE阻害ペプチドが血管収縮を抑制し、血圧の上昇を防ぐ作用があります。
 

抗酸化効果

メラノイジンをはじめとする抗酸化成分が、ビタミンCを上回る抗酸化作用を示すことが報告されています。
 

腸内環境改善

発酵過程で生成される酵素やペプチドが、腸内の善玉菌をサポートし消化を助けます。
 

📝 まとめ

しょうゆは単なる調味料を超えて、発酵過程で生成されるアミノ酸、ペプチド、抗酸化成分により、消化促進・血圧降下・抗酸化といった多様な健康効果が期待できる発酵食品です。

特に長期熟成されたしょうゆほど、これらの有効成分が豊富に含まれています。

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