
牛乳が最も甘く感じられる温度は、約60℃~65℃ です。これは、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)が温められることで甘さをより強く感じられるようになるためです。
牛乳をデザートや料理で使用する際のポイント
牛乳はとてもデリケートなので、一気に温めすぎず、ゆっくり温めるようにしましょう。
あなたも牛乳を小鍋で温めて飲んだことがあるかもしれません。時には、牛乳を火にかけているのを忘れてふきごぼれてしまったことはありませんか。僕はよくふきこぼしてしまいます。
しかも、プリンを仕込むという重要な業務をやっているときに…。
でも、毎日プリンを仕込んで出来上がったプリンを試食している人はわかっちゃうんですね。このプリンを作っっている時に牛乳がどんな状況下にあったかということを…。
その時は、「これ、田口が仕込んだプリン?牛乳、沸騰させちゃった?」って。正直、そんなことなんでわかるの?って当時の僕は思っていました。沸騰させた牛乳って、甘みもなくサラッとした舌触りになる。さらに見た目も少し変わっちゃうんですよね。
それくらいデリケートな食材だってことです。とくに、プリンなどの牛乳を使ったお菓子を作るときは、沸騰させないように気をつけるようにしましょう!
調理の時、牛乳は何度に温めるのがいいの?
調理の際に牛乳を使用するときは、沸騰させなければ良いです。もっとも甘みを感じるのは60度から65度ですが、調理をする際は、その料理によって牛乳を温める温度が変わってきます。
例えばプリンを作るときは、牛乳は約80度まで温める。ホワイトソースを作るときは約45度に温めるという感じです。
プリンを作る時は、たまごの凝固する力を使ってプリンを固めます。この時の牛乳は、80度くらいに温めるのが良いです。プリンがなぜ固まるのかというと、これは卵に含まれるたんぱく質が加熱によって熱変性を起こし、固まる性質があるからです。
全卵が固まる温度帯は約80度。また、卵黄は65度から固まりはじめ70度で完全に固まります。そして、たまごの卵白は約60℃で固まり始め、約65℃くらいで 流動性がなくなり、約80℃で完全に固まります。
上記のように卵白と卵黄の割合によって最適な温度帯というのが変わってきますが、プリンの型に入れて火を通すとき、その時の卵液の温度が約60度であることが理想的です。その状態で火を通していくのでオーブンに入れた瞬間に卵液に火が通り始め固まり出すという効率的な温度だからです。
また、プリンの場合は卵液の温度が高ければプリンの中に『ス』ができてしまい、逆に温度が低すぎるとプリンが全く固まらないということになってしまいます。
ホワイトソースを作るとき、なぜ牛乳の温度は45度くらいが良いのかというのはまた別の機会にお話ししますね😊