比べることで、心がすり減っていく
「なんで、あの人はあんなに素敵なんだろう?」
SNSをスクロールしていたある朝。
綺麗に整った部屋、完璧な朝食、笑顔の子どもたち、
おしゃれで優しそうな夫、スリムで自信ありげな自撮り写真…。
どれも「本当にそんな毎日送ってるのかな?」と疑いながらも、
気づけば私は、画面の向こう側の誰かと自分を比べていた。
「私、全然ダメだな…」
そんな言葉が、心の中にじわりと広がっていく。
ずっと“足りない自分”を探していた
気づけば、私は「もっとちゃんとしなきゃ」と思いながら生きていた。
・子どもの成績
・家の清潔さ
・自分の体型や肌の調子
・夫との関係
・仕事の成果
どれも、「人より優れていない」と思った瞬間に、
自分の価値がぐらついてしまっていた。
比べる相手は、ママ友だったり、同年代の芸能人だったり、
SNSの知らない誰かだったりする。
でも実は、いちばん厳しく比較していたのは「理想の自分」だった。
「もっとできるはず」「もっと頑張らなきゃ」
その声に、何度も何度も、追い詰められていた。
ある日、息子のひとことに救われた
夕飯の準備中、バタバタと家事をしていた私に、
息子がぽつりとこう言った。
「今日のごはん、なんかうれしい味がする」
たいしたものを作ったわけじゃない。
ただの焼き野菜と、手抜きのサラダ。
でも、その言葉に、胸がふわっとほどけた。
「わたし、他人と比べるために生きてるんじゃない」
「この子の“うれしい”のために、今日も生きてるんだ」
その瞬間、すっと背筋が伸びた。
今日、私が選んだ行動
私は、比べることをやめたわけじゃない。
たぶん、これからもきっと比べてしまう。
でも、「比べることに囚われるのを、やめよう」と決めた。
そして、今日私が選んだ行動は「自分の今を見つめること」。
スマホを置いて、深呼吸して、
冷蔵庫に残っていた野菜で、サラダをつくった。
にんじん、ズッキーニ、ブロッコリー、トマト。
火を入れるもの、入れないもの、
色合いも、食感も、香りも、バラバラだけど
ひとつのボウルにまとめて、オリーブオイルをまわしかけた。
サラダをつくるのは、わたしにとっての「整える時間」。
「今日の私、ちゃんとここにいるね」と、そっと確認する時間。
自分のペースで、歩いていい
誰かの暮らしが輝いて見える時、
それは、自分に疲れているサインかもしれない。
誰かの努力をうらやむ時、
本当は、自分も何かをやってみたいのかもしれない。
比べることは、悪いことじゃない。
でも、そのあとに「自分を大事にする行動」を選べたら、
比べた心も、少しずつ整っていく。
そして今日も、サラダを作る
いつものサラダでもいい。
失敗しても、雑でもいい。
ただ、わたしが「わたしのために」つくる。
野菜を切る音。
火を通す香り。
盛りつけた時の彩り。
それだけで、「今日も大丈夫だった」と思える。
🥗今日の整えるサラダレシピ
焼きにんじんとブロッコリーの彩りサラダ
材料 | 分量 |
---|---|
にんじん(細切り) | 1/2本 |
ブロッコリー(小房) | 1/3株 |
プチトマト | 4個(半分にカット) |
ベビーリーフ | ひとつかみ |
オリーブオイル | 大さじ1 |
塩・こしょう | 少々 |
作り方:
- にんじんとブロッコリーを軽く茹で、オリーブオイルで焼く。
- プチトマトとベビーリーフと共に皿に盛る。
- 塩・こしょうで味を調え、完成。
🌱さいごに
「他人と比べないようにしよう。」
そう言われることもあるし、自分でもそうした方がいいと分かってはいるけれど、それは時に、あまりにも理想論に思えてしまう。
人と接するなかで、SNSを見ているなかで、ふと目に入った誰かの言葉や生活に、「いいな」と思ってしまったり、「自分はまだまだだ」と落ち込んでしまったり。
比べるつもりなんてなかったのに、気づけば心がざわついて、焦りや不安でいっぱいになっている。
それでも、私は思うんです。
「比べないようにしよう」と強く思うことが、かえってプレッシャーになることもあると。だから私は、こう考えるようになりました。
「比べてしまってもいい。大事なのは、そのあと、自分のもとにちゃんと戻ってこられるかどうか。」
誰かと比べた瞬間に感じた寂しさや悔しさは、そのままにしない。ちゃんと立ち止まって、「私はどうしたい?」「私にとって大切なことは何だろう?」と、もう一度、自分の声に耳を傾ける。
その「戻る時間」を持つだけで、心は少しずつ整っていくのだと、私は信じています。そんな“自分に戻る時間”の小さなスイッチになってくれているのが、私にとっては「サラダをつくること」でした。
野菜を洗って、切って、盛りつけて、ひと口食べる。
それだけで、忙しかった一日や、散らかった気持ちが、すっと落ち着いていく。まるで「おかえり」と、自分の心が迎えてくれているような、そんな気がするのです。
何か特別なことをしなくてもいい。
比べてしまった日も、誰かと自分を見失いそうになった日も。そんな時こそ、自分だけの“戻る場所”を持っていてほしい。
サラダじゃなくてもいい。
散歩でも、音楽でも、深呼吸でも。
でも、もし今日、少しだけ自分のための時間が取れそうなら、野菜を切ってみてください。
自分の手で、整える。
自分の口で、味わう。
その体験が、必ずあなたをもう一度、あなた自身のもとへと導いてくれます。
比べたあと、帰ってくる場所。
それが、あなたの中にちゃんとあることを、どうか忘れないでください。そして今日も、自分にそっとこう言ってあげてください。
「おかえり。」
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