通るたびに「売り切れ」だったお店
旗の台の街を歩いていると、ずっと気になっていたお店があります。旗の台駅から荏原町駅のほうへ、三間通り沿いの商店街に店を構える「沖田精米」さんです。
お店の前を通るたびに目に入るのが、「本日分のおはぎは売り切れました!」という一枚の張り紙。人気店だとは知っていましたが、通るたびにその張り紙が出ていて、いつしかぼくの中で「幻のおはぎ」になっていました。
ところが先日、お店の前を通りかかったときのこと。
「ん……!? いつもと様子が違うぞ?」
張り紙は出ておらず、お店の前のテーブルには小豆がきれいに並べられています。「もしや!」と胸を高鳴らせながら店内をのぞいてみると……ありました、ありました! ずっと出会いたかった、沖田精米さんのおはぎです!
平日10時半、ずらりと並ぶおはぎ
ぼくが通りかかったのは、平日の午前10時半過ぎ。店内に入って驚いたのが、種類の多さです。
定番の粒あんだけでなく、きな粉、それに「3色おはぎ(きび・白・日替わり)」まで、思っていた以上にいろいろ並んでいます。日替わりの1個は、草(よもぎ)、黒米、五穀のどれかだそうです。


パックには小さな色シールが貼ってあって、黄色はもちきび、緑はよもぎの草おはぎ、赤はもち米の玄米おはぎ、と見分けられるようになっています。棚の端には「きなこおはぎには、あんこ入ってません」の札も。こういう小さな気づかいが、町のお米屋さんらしいところです。

値段は、おはぎ2個入りが386円、きなこ2個入りが343円、3個入りと3色おはぎが577円。平日なら、お昼前くらいまでなら間に合う日もありそうです。
目移りしながらも、今回はあんこときな粉が1個ずつ入ったセット(365円)を連れて帰ることにしました。

包丁が入らないほどの粘り
家に持ち帰って、さっそくいただきます。食べやすいように包丁で半分に切ろうとしたのですが……ここでびっくり。もち米の粘りがすごくて、包丁がなかなか入っていかないのです(笑)。
さすがはお米屋さん。切りながら「これは絶対においしいお米だ」と確信しました。

断面を見ると、もち米は粒の形がちゃんと残っています。つき過ぎず、ご飯とお餅のあいだくらい。きな粉の上には白ごまがのっていて、噛むとプチッと香ります。
口に運ぶと、お米の一粒一粒の食感はしっかり立っているのに、噛むと驚くほどみずみずしくて柔らかい。
半分を翌日まで残しておいたのですが、時間が経ってもそれほど食感が変わらず、おいしくいただけました。お米そのものの力を感じます。
ひと口目より、あとから染みてくる塩梅

味の感想ですが、ひと口目は「ん? 意外とあっさりしていて、落ち着いた味かな?」と思うかもしれません。強い甘みや旨みでドカンとくるおはぎではなく、素材の自然な甘みと旨みがふわっと広がるタイプです。
でも、食べ終わって少し時間がたってから気づくんです。「あ、あの味がもう恋しい。これが本当の『塩梅がいい』ってことなんだな」と。
派手さはないけれど、毎日でも食べたくなる、飽きのこない素朴で深い味わい。気づけば、すっかりこのおはぎの虜になっていました。
次は、もう少し早い時間に
いつも振られ続けていたからこそ、出会えたときの嬉しさと、食べたときの納得感はひとしおでした。
次はもう少し早い時間に行って、赤いシールの「玄米おはぎ」や3色おはぎも試してみたいと思います。
旗の台を歩くときは、ぜひ午前中の早めの時間を狙って、お米屋さんが本気で作る「塩梅のいいおはぎ」を探してみてください。今日もごちそうさまでした!
お店の情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 沖田精米 |
| ジャンル | 米屋(おはぎ・お餅・お弁当) |
| 住所 | 東京都品川区旗の台4-6-3 |
| アクセス | 東急池上線・大井町線「旗の台駅」から徒歩5分、東急大井町線「荏原町駅」から徒歩4分 |
| おはぎ | おはぎ2個入り 386円/きなこ2個入り 343円/あんこときな粉 365円/3個入り・3色おはぎ 577円 |
| 営業時間 | 10:00〜20:00(おはぎは売り切れ次第終了) |
| 定休日 | 日曜・月曜・祝日(店内に月ごとの営業日カレンダーあり) |
| 支払い | 現金または品川区の商品券のみ |
| 電話 | 03-3781-6557 |
| 創業 | 大正14年 |
※ 値段と支払いは2026年10月に店内の札で確認、住所などは品川区観光協会のページで確認しました。営業時間は変わることがあるので、行く前にお店に確かめてください。
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